2016年5月2日月曜日

The Prince of Egypt

前回の続きです。


そうそうなんでモーセとその神が暴れまわっていた時にエジプトの神々は大人しく引っ込んでいたんでしょう?

神なんていないさ。

いやいやここではどちらの神々も実在した、という設定で話を続けます。

だってこれ宗教戦争だし。

日本だって、WWⅡのとき八百万の神が西洋キリスト教の神に負けた!って言う解釈だったのですから。ゲームの女神転生とか。

一応モーセに名乗った神は「在って在る神」って名乗っています。

全宇宙の創造神、根源の神ならばエジプトのアニミズムの、自然現象を神格化しただけのちゃちな神など目じゃありませんね。

しかし神の名前を考察してみると、例えばエジプトの神々は由緒正しいメソポタミア・シュメールの神々の系譜に連なっている。

イシュタルとかモロダクとかエンリル、二ンリル、イナンナ、アナト、エンキ、エア…

地上に初めて文明が生まれた時に最初に信仰されていた神々の名です。

この神々の長がエアなのですが、これがシュメールを征服したセム人の発音ではEがIになりイアとなり、それがYAに転訛してYHWHの語源になったという…
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%AD#.E3.82.A8.E3.82.A2.E3.80.81.E3.81.8A.E3.82.88.E3.81.B3.E8.A5.BF.E3.82.BB.E3.83.A0.E6.96.87.E5.8C.96.E3.81.AB.E3.81.8A.E3.81.91.E3.82.8B.E7.A5.9E.E3.80.85

またエロヒムの語源エルもウガリット神話の最高神と同名です。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB_%28%E7%A5%9E%29
http://blog.goo.ne.jp/syouryou5155/e/9d8b850bcf8ef698365fc8530f579da4

それ以外の若い神は格下の神々なのです。
ましてや異国エジプトに流れ着いた神々は…
イシス=イシュタル ホルス(ソル)やセトも原型になる神がいます。

格下なんだから、神々のリーダーには本来頭が上がらない神々なんですよ。

私が興味深いと思ったのはへブル人は外国人じゃなくて、もともとエジプトでアテン神という唯一神を崇めていた信仰集団だという説です。

だってそういえば、この400年くらい前って、イスラエル人の先祖になったヤコブの11男のヨセフが奴隷として売られてエジプトに入ってきましたよね。
その物語は「Prince of Egypt」(2の前の話)で語られています。


ヨセフはいろいろあってエジプト王に気に入られ、祭司長の娘と結婚し、ファラオの外戚になりました。

だから一旦ヘブライ人はエジプトの王族になったんだよ。

アテン信仰はヨセフがもたらしたものかもね。

そのあと既成のアメン神にエジプトの国教が戻って、アテン信者は信仰の自由を求め、新天地目指してエジプトを出ることにした・・・これがエクソダスの真相。

モーセは川から拾われた奴隷の子じゃなくて、もともと王宮で暮らしていた王族の坊ちゃんだったんじゃないかな?

このころのエジプトってちょっと混乱していたらしいから、はっきりした記録は残ってないらしいけど…


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